「システムで考える」(Vol.07)
日本で語られてきた装備の「軽量化」と「ウルトラライト」ハイキングが最も異なる点は、
『実践』−装備(重量)のシステム化
『思想』−徹底したローインパクト思想
この2点ではないでしょうか。ウルトラライトムーブメントの重要な土台は「思想」にあるといえます。かつてのバックパッキングムーブメントやヒッピーカルチャー同様、この部分を伝えてくれる媒体や機会がもっと増えればと願うこの頃です。
これから「実践」の部分、本コラムのvol.2,4でおつたえした概要をもう少し個別に掘り下げてみようかと思います。実践が伴わない思想に説得力は無いですから、まだまだここを頑張らないと! ウルトラライトが実践できハイキングに余裕がうまれれば、結果として自分の遊びをとりまく自然についても考える時間が増えるでしょう。
「装備のシステム化」とは、軽量化を装備個別にバラバラで考えるのでなく、それぞれを結び付け、総体として目標値のベースウェイト4〜5kgに近づけていくということです。わかりやすい例としては、寝袋と防寒着との関係、食事内容と火器との関係があげられます。
前者では、防寒着を軽く小さいダウンにして寝るときも着込んでしまえば、寝袋の綿量(ダウン量)をワンランク下げることができ、重量も軽くなるというものです。
後者では、ハイキングで何を食べたいか?によって選ぶ火器も変わるというものです。フリーズドライ食品中心ならば、火器は最低200ccの水を沸騰させられればことたります。積雪期に雪を溶かす場合は別ですが、これなら固形燃料やアルコールでも充分役割を果たします。グッと軽量化できるはずです。
ウルトラライトハイキングの道具立ては本コラムのvol.4で述べたようにあらゆる状況に対応できる完璧なモノではありません。自分の力量や目的地の状況によっても変化するものです。
装備内でのそれぞれの関係性、自分の力量との関係性、目的地の状況との関係性、こうした「関係性」を考えながら装備を取捨選択していくこと、これが「システム」で考えるということです。
以上をふまえて、各装備カテゴリーを日本の状況にあわせて考えてみたいと思います。
参考までにわたしが無雪期の2000〜3000mクラスの山を2,3日ハイキングする際の装備重量をあげてみます。日本で購入可能なスタンダードなウルトラライトスタイルだと思います。
合計)ベースウェイト 4320g
1)キャリング 500g
2)スリーピング 1570g
3)クッキング 350g
4)ウェア 1370g
5)アクセサリー 530g
次回からそれぞれを考えてみましょう。 |