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「渓流、岩と雪から学ぶ」(Vol.06)

ハイキング、バックパッキングのニュースクールとして黒船襲来のように誤解されるウルトラライトハイキング。しかしその理念や先駆者の歴史を紐解くとき、日本、アメリカに関わらず昔から多くの人が試行錯誤してきた「歩く旅」のスタイルだということが理解できると思います。
とはいっても、アメリカの雑誌やWEBで見ることができるそのスタイルはなぜだか自分たちからは遠く離れたマニアックなものに見えるのも確かです。なぜでしょうか?

−パッドやポケットを極力おさえたシンプルで軽いバックパック
−積極的に宿泊で使うタープやビビィ
−足元は軽快なトレイルシューズやランニングシューズ
−食事はシンプルな行動食中心

こんなウルトラライトハイキングの景色は・・・そうです、沢登りやアルパインクライミング、バックカントリースキーのスタイルと共通する部分が多いことがわかります。
沢登りでは泳ぎの際もじゃまにならないシンプルなザックが好まれますし、渓中での宿泊はタープが基本、足元は地下足袋にワラジというのが日本オリジナル、食事は米&味噌、現地調達。
アルパインクライミングでは岩壁で使いやすいようにシンプルなザックを使い、岩棚でビビィを用いてビバーク、アプローチにはランニングシューズを履き、質素(?)な行動食が当たり前。
バックカントリースキーでも宿泊は雪洞やツェルトを積極利用しています。
自然を感じ、向き合うという意味ではアウトドアの「王道」ともいえるこれらの行為ですが、
もちろん一般的なハイキングと比べれば目にする機会も、ましてや実践する機会も限られてしまいます。そんな景色をハイキングという枠内に持ち込むことがウルトラライトハイキングに違和感を生じさせている原因かもしれません。

沢登り、アルパインクライミング、バックカントリースキー。
どれも自然の美しさ、厳しさをダイレクトに体感できる本質的なアウトドアでの行為です。
そしてそこで実践されている多くのアイディアやテクニックは決して特別なものではなく、自然の中に出かけるにあたって本来は当たり前とされるものだったはずです。
沢を遡行し、岩を攀ぼり、尾根や沢を滑る、こうした移動に伴う特殊技術はハイキングに必要ありません。しかし自然の中に出かけるという部分ではトレイルといえども本質的には何も変わらないはずです。本来的な山の厳しさをまずは想像してみませんか。意識するだけでも自然を敬う気持ちが芽生え、次のハイキングでもっと山を美しく感じれるはずです。

ハイキングを楽しむ僕らも、たまには沢登りの本でも眺めてみませんか?

 
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